バトン
あまりに日記のネタがないので、バトンをもらってきました。 バトンセンター →http://blog.baton-center.net/?eid=222047 ここからいただいてきました。 恋愛映画のような台詞が気に入ってしまいました。 歯が浮くような甘い台詞は、素敵ですよね。
「もう、花薔薇も終わりね」 薔薇と同じ色をした空の下、少女は言った。 「はい」 少女よりも小柄な少年は、うなずいた。 葉は緑から、赤紫へと変わっていた。 間もなく、枝は葉を落とすだろう。 橙色の花薔薇も、数えられるほどしか咲いていない。 冬の足音…
オウ・ユの屋敷は、いつでも琴の音がした。 皇帝から玉のようだと寿がれた主人の腕前もさることながら、文人墨客たちも腕を競い合う。 遠方から訪れる者も少なくなく、ちょっとした社交場のようになっていた。 顔ぶれも様々で、共通点があるとしたらただ一つ…
運命だ、とささやかれた。 一目でわかった。 ひづめの音がした。 金属が打ち合う音がした。 人の叫び声がした。 訓練とは違う、本物の音だった。 ホウチョウには馴染みのないものだった。 怖い、はずの音だった。 怖くなかった。 近づいてくる一騎。 それが…
かつて、それは飾りだといわれた。 黒塗りの鞘、緑柱石、翠玉が埋め込まれた柄。 剣と呼ぶにはやや小ぶりで、小剣と呼ぶのが似つかわしいそれ。 ためいきが零れるほど美しい宝剣。 その切れ味を知る者は、あまりに少なかった。 持ち主が鞘を払うことが、少な…
自分が選んだ未来。 それが辛い。 ゲッカは幾何学模様の格子に近づく。 玻璃のはまった窓の先、丸い月があった。 窓枠に手をつき、遠い故郷を思い出す。 チョウリョウの都の冬は、あたたかい。 隙間風が床から忍び寄るけれど、凍りつくほど冷たくはない。 綿…
「あんまり頼みたくはないんだがな」 カクエキは困ったように笑う。 首筋をかき、それから配下を見た。 成人したばかりの少年たちは、カクエキとは正反対に、背をピンと伸ばしていた。 よく訓練された兵士らしく、真剣な面持ちのまま、上官の話を聞く。 それ…
石畳を歩いていくと、顔見知りとすれ違う。 「よ」 カクエキは軽く手を上げ、声をかける。 「ご苦労だな」 ねぎらいにも聞こえない声が言う。 機嫌が悪そうなのは、焦りがあるせいだろう。 冷静沈着と評判の同僚は、実のところ激情家だった。 「将軍は見つか…
殺されるつもりなどなかった。 生きて、生きて、生き抜くつもりだった。 死は遠く、自分にはないものだったと思っていた。 それが 今 ここにある。 「そろそろ、決着をつけましょうか。 晩ご飯に間に合わなくなってしまいます」 緑の瞳を子どもが微笑む。 自…
都には毎日、伝令が届く。 戦勝報告ばかりに、群臣たちは浮き足立つ。 長かった戦が、華々しい終わりを迎えようとしていた。 戦場に関わらない者にとって、自軍の損害はただの数字だ。 人間の命ではない。 一つ一つに同情を寄せていたら、気が狂ってしまう。…
日記のネタに拾ってきましたー。落ちていると助かりますね。 それに一度、こういうものに自キャラで答えてみたかったんです。何となくカッコイイ感じがしませんか?オリジナル小説サイトっぽい気がします。 では、興味のある方だけ。
『有明月』の姫坂葵さんから、いただきました! バトン、ありがとうございます。 こう見えて、バトン系を答えるのが好きなんです。 別館では、バトンコレクターばりに答えているので、 これからも面白いバトンは、回してやってくださると嬉しいです!
『有明月』の姫坂葵さんから、いただきました! 気がつくのが遅れて、申し訳ありません! バトンありがとうございます! 創作文芸で、いただけるなんて思っていなかったので……。 嬉しいです!!