石畳を歩いていくと、顔見知りとすれ違う。 「よ」 カクエキは軽く手を上げ、声をかける。 「ご苦労だな」 ねぎらいにも聞こえない声が言う。 機嫌が悪そうなのは、焦りがあるせいだろう。 冷静沈着と評判の同僚は、実のところ激情家だった。 「将軍は見つか…
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