並木空の記憶録

「紅の空」の管理人2の備忘録

韻文

雨の日に 色濃く匂う 花薔薇(はなそうび)

無力さに打ちひしがれる

自分の手は、あまりに小さすぎて 救えるものなど 高が知れてる 世界の全てを救うという 救世主になりたいわけじゃなくて ただ自分の周りにいる大切な人たちが いつも笑っていられればそれでいい その笑顔が自分にとって 嬉しくて 幸せで そんな自己中心的な…

海に寄せて

帰りたい、帰りたい、帰りたい。 まるで、音楽のように紡がれる望郷。 帰りたい、帰りたい、帰りたい。 寄せては返す波のように、くりかえされる。 帰りたい、帰りたい、帰りたい。 いったい、どこへと帰りたいのか。 帰りたい、帰りたい、帰りたい。 帰る場…

しとしとと雨が振る 隣の家の瓦の屋根にも 私の家のプランターの花にも しとしとと細い糸が 風に揺れながら 音も立てずに しとしとと 降って ものに当たって 音が立つ あちらにもこちらにも 雨が降る それだけのことだけれど 耳を澄まして 聴いていると まる…

今よりも ずっとずっと 前を向くあなた もっともっと 良くなろうとしている 今よりも より良くなろうとするあなた そのまぶしさに目を細める あなたは太陽で 僕は月 自分では輝けない あなたのまぶしさに焦がれる 今よりも もっともっと 良くなろうとしてい…

一人で生きていくことが辛いのは まだ そこに未練があるから 世界に対して まだ 冷たくいられない 「人」だから 他者を求めるのだろうか 所詮 人生なんて 影の見た一時の夢 誰かの間にさまよって 輪郭をたどる

あなたといる幸せ 今が幸せだから 明日が怖くなる このつないだ手のぬくもりが 失われる日が来るんじゃないかと 確信的な不安がよぎる

あなたじゃなければ いけない理由があるのよ 誰でも良いんだろう?って思う世の中 気休めにかけられた言葉だとしても 嬉しい それが哀れみでもかまわない あなたからもたらされるものであるのなら 一欠けの同情でも 喜ばしい ボクはここにいる どこへもいけ…

いきる

生きているのが面倒になる 息を吐いて 吸って 消費して 生きている この鼓動を止めることなどできない それなのに 唐突に まるで発作のように それは襲ってくる やってくる ひいていく 猛烈な死への憧れ それは生を否定しながら 肯定している 死んでしまいた…

またの名を制作の元

あなたがいない世界には 何の価値もない あなたがいるから世界には 色がある 気の狂いそうになるほど もしかして 気が狂っていたのかもしれない 痛みもわからないほど 麻痺した感覚 鈍く錆びついた感情 そんな私に 「無」に あなたが「愛」を注いでくれた 私…