自ブロックの感想になります。
なので、作者バレしています。
F01 狭間
拙作です。
色々、感想をいただけて嬉しかったです。
F02 覆面朗読会を始めましょう
覆面朗読会というアイデアが面白かったです。
少女たちのナイーブで、時に傲慢な感情が丁寧に描かれていて、とても好感が持てました。
最後の余韻がたまらなく気持ち良かったです。
F03 モノクロメトロ
白と黒の話。携帯小説風というか散文詩というか、するすると読み終わるお話でした。
男が黒で、女の子たちが白だった。で、いいのかな?
繰り返される白と黒の言葉が効果的だと思いました。
F04 ハートブレイク・ランニング
失恋は辛いですよね。
順調にお付き合いを続けて、結婚まで、走り続けていられるはずだった。小さなきっかけで、そうならなかった。
最後の一文が良い味、出していました。
F05 いろはつき
晃くんがはっきりしない態度で、振り回される亜季ちゃんがちょっと可哀想になりました。
恋のイロハを教えると艶っぽい話題で始まったお話ですが、7歳差の壁があるのか、見事に進展しませんね。進展しても困っちゃうんでしょうけど。
やきもきする亜季ちゃん、可愛かったです。
F06 太陽と月の王国
正統派ヒロイックファンタジーですね。
ドラゴンスレイヤーとなった若者は、全てを取り戻す。
前半部分と後半部分が繋がった瞬間、物語は鮮やかさを持って蘇る。
文体とテーマの選び方、双方マッチしていて話に引き込まれました。
F07 許し
『ホワイトアウト』を思い出しました。*1
白の強烈な印象が読んでいて焼きついていきました。
不器用な自分が選んだのは、一年前と同じ経路を通っての登山というのが、山男だなぁと思いました。
F08 愛情木端微塵斬り、同情十把一絡げ
羊の卵、ファンタジーですね。
ミロイの
>「私、あんたが好き」
繰り返される言葉が気持ちの良いテンポでした。
最期で報われたと思います。
ジャギに愛されたエリシヤは台詞一つないのに印象的な少女でした。
F09 絶筆「明赫」〜建館の由来
フェス様が描いた絵はどんな絵だったんでしょうね。気になります。
七十年、見守り続けたアリアの気持ちはどうだったのでしょう。
早く全体像が見たいと削ったりしなかったんだろうなぁ。
フェス様と慕っていたように、絵も大切にしていたんでしょうね。
F10 俺 in QQ 24時
一文ずつ空改行が入る文体は珍しいですね。携帯小説でありそうな文体です。
重たいテーマを扱いつつ、嫌じゃない軽さがあって良かったです。
「俺」の性格が良いせいですね。突っ込みが絶妙でした。
前向きになっていく心理もわかりやすくて良かったです。
F11 『四本の筆』
二人の少女の友情を物語る一作。
たった4色で描き上げてしまう才能は、やはり「天才」と冠して良いのではないのでしょうか。
陰湿ないじめに屈しない、より顔を上げて、自分の未来のために進むフレス・ニユの強さが素敵でした。
F12 白蛾降る
雪を蛾に譬えたのを初めて読んだので驚きました。
花に譬えることの方が多いだけに、白い蛾が降ってくる描写には凄みがありました。
先に逝ったあの人の名を最期に見たいと、一生懸命に歩く女。
一心に、一心に、あの人を想い、向かう姿に胸を打たれました。
*1:と言っても映画版しか観たことがないのですが