並木空の記憶録

「紅の空」の管理人2の備忘録

Bブロック感想

 自分の実力を棚上げした好き勝手な感想です。
 自ブロックなので推理中の人はスルーの方向でお願いします。
 一番はじめに書いたブロックなので、ちょっと短めです。






B01 君は光
>艦長は云っていた。
 誤変換ですね。艦コレで提督をやっている方でしょうか。


 光を失った少年が図書館のお姉さんを通じて光を取り戻す話。
 最初、少年が学校に通わなくなったのは、いじめによる不登校かな? って軽い感じで読んでいたら、結構深いお話でした。
 だから朗読なんですね。
 それにお姉さんの描写が少ないのは、それが原因なんですね。
 お姉さんの心のしなやかな強さは、感じ入るものがありました。
 二度と会えないのは辛いですが、僕が前向きになったのは素敵だと思いました。


B02 百八代魔王と勇者の関係性
>魔王は黒い眼鏡を掛けて少年の成長を促していたようだ。
 想像しただけでもシュールなシーンですね。
 魔王が光の属性を持つことが出来るなんて意外です。


 よくある魔王と勇者ものかと思っていたら、しっかりとした世界観で息を呑みました。
 戦わずにすむならそれに越したことはないですね。
 百八代魔王と勇者の関係は特別なものだったのですね。
 友愛に結ばれた二人の関係性を客観的な視点で語られているのもいいですね!


B03 あたしは太陽
 幼なじみの二人は分かちがたく結ばれていますね。
 いつでも一緒だけれど、秘密を持ち始める。
 少しずつ離れていく。
 受験を通して、もう一緒にはいられない道を目指そうとする。


>「あさちゃんは私の太陽なのに」
>繰り返される呪文。こわがりなのにずうずうしい奈央の口癖。
 幼稚園のときから一緒の二人だから通じる魔法の言葉ですね。
 お互いを知り尽くしているからこそ、出る甘えの言葉ですね。


 二人の関係は歪なまま変わらずに続きそうですね。


B04 ダンジョンマスター
 次期魔王候補が名刺を差し出すなんて、なんて社会的なんだ。
 派遣されてくるところから、思わず吹き出しました。
 確かにハズレを引いたようですね!
 それが話が展開していくにつれてそうでもないことに気がつかされる。
 設定が綿密で素晴らしいですね!
 まさにダンジョンマスターですね!
 魔王ものでは異色を放っているんじゃないでしょうか?
 それとも昨今の流行なのでしょうか。
 盛況で何よりです。


B05 聖女とロザリオ
 “うみ”がなくなって滅びに向かっている世界。
 元の“うみ”はどんなものか忘れ去れていく世界。
 その静かな滅びの様子にどうにもならない諦観が漂っていて、雰囲気に飲み込まれました。


>「わたしのいのちで、ほんとうにうみがもどるの?」
 生贄の少女のこの一言に胸が痛くなりました。
 少女の無垢さが現れた一文だと思います。
 見たこともない“うみ”のためにいのちを捧げる少女。
 話しかけるのを止めない少女が痛々しいです。


B06 クビをキレ
 魔女も電話に出る時代なんですね。
 面白い設定だと思いました。
 顔も知らない。電話とファックスだけのやり取りの魔女工房マリー。
 謎めく存在に偶然出会ってしまった。
 間違いのない喉を見つけ出してしまった瞬間の緊張感がいいですね!
 クビが切り落とされるのを想像すると、ヒヤッとしました。
 もう乱暴に電話が切られることがないのは、いいことなんでしょうか。
 次の担当さんは優しい人だといいですね!


B07 Luz del amor
 メイドとご主人様ですね!
 人間と吸血鬼もの。
 口煩いルスが良かったです。
 ピジャヴィカ様のことを大切に想っているのが伝わってきました。
 服を脱がせる描写が艶っぽくって、ドキドキしました。
 ルスを想うピジャヴィカ様が切ないです!
 いつまでも一緒にいられる二人ではないから、ルスの願いは分かります。
 けれども、置いていかれるピジャヴィカ様にはたまったものじゃありませんよね!
 ルスが眠りについた日に、カーテンを開けるピジャヴィカ様が想像できました!


B08 メガネ男子と虹の空
 私と樽見さんの出会いは運命的ですね。
 虹の空の下で出会うなんて! 美しい情景が浮かびました。
 私が思わず声をかけてしまったのも、分かります。
 感動したものは誰かと共有したいですよね!
 樽見さんはイケメンのメガネ男子なんですね!
 タイトルから期待していましたが、美男美女の組み合わせで是非ともイラストで見てみたいです。
 虹の写真のお礼のお誘いはスマートですね。
 これは断れない。
 段々、距離が詰まってくる二人にドキドキしました。
 どちらも初々しいですね!
 もう、じれったいです!
 そこが良いところなんですが!


B09 秋風渡り、金木犀を濡らす(※注)
 自作です。


B10 龍呼舞
>踊り子の瞳が私をとらえる。青、だ。晴れ渡る空の色だ。やはり、これがいい、と私は思った。
 素敵な表現ですね。
 決め手になったのは、この瞳なんでしょうね。
 多くの踊り子の中から選ばれた理由なんでしょうね。


 何故、私が選んだかは後々になって詳らかになっていくのですが、その展開が巧い!
 “私”が選ぶことが重要なんですね!
 性があやふやなのも良いどんでん返しでした。
 まさか、そうくるとは思わなかったです!
 末永くお幸せに!!


B11 祈跡満つ
 長い旅が終わる話ですね。
 滅び行く世界の話かと思ったら、後半からかけての救いの部分があって良かったです。
 亡国の神子が少女の綾取りによって、神を感じるシーンが素敵でした。
 紐が雪の形になるシーンは情景がありありと浮かんで良かったです!!
 働き口まで紹介してくれるなんて、サラァちゃん良い子ですね!
 旅人はただの壮年の男性に戻ることが出来るのですね。
 神子と崇められないだけに、故郷にいたときよりも自由になれたんじゃないでしょうか。
 それにしても、旅人はその名の通り数奇な運命に翻弄されましたね。