私の大切な人になってくださいませんか?
「あのさ」
少年は、少女に声をかける。
いつもより上機嫌な彼女に、少年は言葉につまる。
「何の用?」
薄い青色の瞳が、少年を見上げる。
「……う」
「あ、もしかして、チョコレート欲しいの?
でも、これはあげない」
手にしていた箱を彼女はもてあそぶ。
「……」
やっぱり、と彼は思う。
あのチョコレートは、自分用だ。
箱からして、高級チョコレートだとわかる。
「で、何の用?」
彼女は問う。
「今日は、ほらバレンタインデーだからさ」
「だから?」
「これ」
少年は背に隠していた、花を差し出す。
一輪の紅薔薇。
「こっちが本式だから。
その」
「……はい、交換ね」
少女は箱を押しつける。
少年が困惑している間に、紅の薔薇は彼女の手の中に。
「たまには、お祭り騒ぎも悪くないわね」
彼女は言った。
彼は、嬉しそうに笑った。
暫定名「あかた」と「あおこ」です。
絵板用のキャラクターだったりします。
オリジナル板に、仮保存されっぱなしですが、
こちらはラクガキ板に投下したアニメ塗り♪です。
あとで、サイトのほうに収納します。