並木空の記憶録

「紅の空」の管理人2の備忘録

Please be my valentine

私の大切な人になってくださいませんか?

「あのさ」
 少年は、少女に声をかける。
 いつもより上機嫌な彼女に、少年は言葉につまる。
「何の用?」
 薄い青色の瞳が、少年を見上げる。
「……う」
「あ、もしかして、チョコレート欲しいの?
 でも、これはあげない」
 手にしていた箱を彼女はもてあそぶ。
「……」
 やっぱり、と彼は思う。
 あのチョコレートは、自分用だ。
 箱からして、高級チョコレートだとわかる。
「で、何の用?」
 彼女は問う。
「今日は、ほらバレンタインデーだからさ」
「だから?」
「これ」
 少年は背に隠していた、花を差し出す。
 一輪の紅薔薇
「こっちが本式だから。
 その」
「……はい、交換ね」
 少女は箱を押しつける。
 少年が困惑している間に、紅の薔薇は彼女の手の中に。
「たまには、お祭り騒ぎも悪くないわね」
 彼女は言った。
 彼は、嬉しそうに笑った。


 暫定名「あかた」と「あおこ」です。
 絵板用のキャラクターだったりします。
 オリジナル板に、仮保存されっぱなしですが、
 こちらはラクガキ板に投下したアニメ塗り♪です。
 あとで、サイトのほうに収納します。