並木空の記憶録

「紅の空」の管理人2の備忘録

いきる

 生きているのが面倒になる
 息を吐いて
 吸って
 消費して
 生きている
 この鼓動を止めることなどできない
 

 それなのに
 唐突に
 まるで発作のように
 それは襲ってくる
 やってくる


 ひいていく


 猛烈な死への憧れ
 それは生を否定しながら
 肯定している

 
 死んでしまいたい、と欲求の裏側には
 生へ強烈な執着がある


 生きていたいから
 死にたいのだ


 意味のある「生」を送りたいから
 意味のない「今」を殺したのだ


 「私」は常に「私」を殺すことで


 「今」いることを消極的に肯定しようとしているのだ

 
 息をする
 生きている

 
 それを また 確認する