自分の実力を棚に上げて好き勝手に書いています。
ネタバレに考慮していません。
A01 世界の秘境から 〜夏だ!花火だ!お祭りだ!真夏の六千文字スペシャル〜 今回は通常放送より三千文字拡大版!豪華六千文字にてお届けいたします!
凄いタイトルですね。長くて折り返しが出ています。
ナレーションがところどころに入って、まるでテレビを見ているかのような気分になりました。
本音とテロップのギャップが面白かったです。
転がり落ちるように展開していく後半は勢いがあっていいですね。
どう結末が決まるのかと思っていたら、非情な時間制約。
阪神とヤクルト、どちらが勝ったんでしょうね。
再放送は予約しとかなきゃですね(笑)
A02 真夜中のラブレター 〜男子学生より愛だけを込めて☆〜
こちらもタイトルが凄いですね。
☆マークが入っています。
同室の3人の男子学生が真夜中にラブレターを書くことに。
この作品を未読な方は、熱い友情で仕上がったラブレターは本編を見てください。
笑えます。
真夜中にラブレターを書くと異様なテンションになって、次の朝読み返してゴミ箱行きと聞きますがその通りの出来です。
こんなラブレターが届いたら、ドン引きしてしまいます。
最後はちょっとかわいそうな3人組です。
コメディタッチでラストまで楽しく読むことが出来ました。
A03 鬼の泪
最初、青空の髪と瞳の色は鬼の所為だと思っていました。
鬼とのハーフだからかなぁ。と思っていたら、異邦人のハーフだからですね。
弱っていく母のために森に入っていく青空は勇敢ですね。
それだけ母を助けたかったのに、それは叶わずに。
兎月との交流が切ないです。
鬼の外見も知らずにいたから素直になれたんでしょうね。
それから数年後。
>お前の所為だ、と。
鬼の所為じゃないと言って欲しかった青空の心境は痛々しいです。
最後、ごめんではなく“ありがとう”を言いたかったというのが良かったです。
A04 灯
魔とされる女性がとても印象的でした。
流浪し続けなければ、やがて樹になってしまうという設定が良いですね。
物語の中で彼女はとても美しく描かれていて、目に留まりたいと思ったのも納得ですね。
主人公にとっては初恋だったんでしょうね。
その彼女の命を奪う命を受けてどんな気分になったんでしょうか。
>「逃げなかったのか」
と言う問いが重くのしかかるような気がしました。
石と言うモチーフを上手に使われていて、スゴイなぁと思いました。
A05 エダの花火
平和な時代を知らない戦災孤児の話かと思いきや、どこか和やかな出だしに首をひねりました。
戦争について説明されていくと、確かにそれは“戦争”だと思いました。
人間の命を使った花火とは壮絶ですね。
校長先生の内面は下品だと評価されたのは残念ですね。
人生の終わりに鳴ったファンファーレはきっと素敵なものだったと思います。
>大半の人にとって戦争が日常の一つであるように
ちょっと怖いですね。
非日常に侵食される日常はぞっとします。そこに命がかかっているのだから。
ラストシーンは映画を観ているような気分になりました。
感動的な、物悲しい最後ですね。
A06 羽虫
ドッキリする様な出だしですね。
淡々としている分、事実なんだと突きつけるようです。
体と心の性別が違うゆえに苦しんだ千尋が、その最期に笑ったのが印象的でした。
憎しみをずっと抱えていた十数年間で楽しかった記憶とリンクする。
だから、後悔もなく、笑えたのでしょう。
それを見てしまった遥の苦悩が胸が痛くなりました。
>七つも下の、あの、少女とも少年ともつかぬ、ふしぎな美しい生き物のことを、遥はおそらく、愛していたのだ。
これに尽きるのでしょう。
千尋にとっての救いは現実から逃避することだったのかと思うと切なくなりました。
A07 一生分の
歪んだ愛の形を見たような気がしました。
ファリエルが無気力になっていく様は辛いものがありました。
彼女の絶望を考えると不思議ではないのが、心に来るものがありました。
話せない籠の小鳥には自由を与えられない。
カスガが自分を殺させるように刀を握らせたところはドキドキしました。
優しいファリエルにはこんな酷い男であっても、人間を殺すことはできない。
それどころか、カスガに情が移っている。
カスガはファリエルの一生を手に入れて幸福感に包まれていますね。
二人の関係は歪なまま続いていくのかと思うと、ファリエルが可哀そうになりました。
A08 dead???:エンドorスタート
主人公――コロナは第二の人生を歩むことになった。
つまり、死後の世界で。
いきなり死んでいます。
そして、死神になったと言われる。
完全強制で、本人の意思がこれぽっちもない。
面白い導入部分ですね。
右目に魂の火が灯るって良いですね。
>歌舞伎町の電飾看板の如き無駄にぎらぎらピカピカしたドピンクだ!
と言い切られてしまったコロナ。思わず失笑してしまいました。
最後まで読むと暁とコロナの会話シーンは、切なくも心温まるものですね。
A09 火消し参り
>そういうものなの。
最後まで貫かれる魔法の言葉ですね。
火消しをしなければどうなるのか。
いつから、そんな生業をしているのか。
どうしてそんな能力を持っているのか。
一切、説明されずに物語が進んでいくのが面白かったです。
人魂を消せるのに幽霊が怖いひよりが可愛かったです。
>雨が降ろうと台風が来ようと、お盆の火消しを中止にしようなんて一度も言わなかった父
火消しは過酷なお役目のようですね。
最後は魔法のフレーズで締めなのが良いですね。
A10 キャンドル・ミッドナイト
>広涼、という造語があるならつけてみたい
確かにつけたくなるような素敵な場所ですね。
都会の喧騒から離れて、田舎に一人旅は良いものですね。
一人だからその時の気分しだいで、行きたい場所を選べる。
どこまでも自由ですね。
おかみさんがミステリアスですね。
左手が気になるところです。
謎は明らかにされずに、思ってしまうのがもったいないと思いました。
A11 PT
>なあ、”PT”って知ってる?
から始まる出だしに、英字2字が気になって気になって仕方がありませんでした!
ライトノベルのように軽い文体でするすると読めました。
ランダムに選ばれているように見えて、実は条件がありました。
入学式に唐突に訊ねられたら、ビックリしますよね。
神野和水くんはポジティブですね!
再び声をかけてくるなんて。
この作品は、光男くんに久慈くんが話しかけているスタイルなんですよね。
光男くんには振られてしまいますが、ここは最後まで諦めが悪く、他の人に電話をかけることに。
久慈くんは今度はきちんと誘えるのでしょうか。気になりました。
A12 IRCオリンポスログ@プロメテウス炎上
主にギリシア神話の神様がチャットルームにて盛り上がっていました!
こんなフランクな神様、嫌だぁー(笑)
もうちょっと神々しさを持っていて欲しいな、と下界の人間は思ってしまうのでした。
意外にこんな軽い理由で人類は滅亡と繁栄を繰り返させられたのかなぁと思ってしまいました。
神様たちが今風な言葉でチャットしているのが面白かったです。
“お知らせ”が良い味出していますね!
他の宗教の神様たちが入り乱れて、チャットはますます加速していくのが楽しかったです。
小ネタが散りばめられていて、失笑してしまいました。
発想の勝利ですね。