■作者名
並木空
■サイト名&アドレス
■参加ブロック、作品番号、作品タイトル、作品アドレス
A02 □□■□□ □□□■□
http://maskwriter.web.fc2.com/sakuhinac/a02.htm
■ジャンル
SFっぽいファンタジーに見せかけた“不条理”です。
■あらすじ
扉が開かない話。
13歳の少女・アスは、気の合う友達・ビンガと一緒に、ちょっとした好奇心を満たすために、センセイに内緒でプチ冒険してみた。
バレて、知らない人に注意された。
■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。
■推理をかわすための作戦は?
>今回も偽装はゼロです。
って、書いたとおりです。
■この企画のために書いた作品、他にもありましたか?
「waiting for」
http://www.geocities.jp/sorano500nosuzu/s-waiting_for.html
不条理劇の名作『ゴドーを待ちながら』をリスペクト。
架空現実世界で、リリーは吟遊詩人《バード》と出会った。
有名な道。一本の木。夕暮れ。
東から来た男は言う。
「やあ、かわいそうなお嬢さん」
■その作品を提出しなかった理由は?
>自分の中のポリシーに反する作品になってしまったから、泣く泣く未提出に。
作中で「人*1が死んでる」ことにサラッとふれちゃいました。
その程度で!? って、思うかもしれませんが……私にとっては重要なのです。
覆面作家企画には、たくさんの読み手がいらっしゃいます。
R指定もPG指定もせずにすむ作品でなければ、フェアじゃない。
……という、ポリシーです。
普段、年齢制限に引っかかりまくりな話を書いているから、「他人様の企画だけは迷惑をかけないように!」というようなこだわりです。
■作品のネタを思いついたきっかけは?
道って、道具でもいいんだ! と気がついたとき。
原点に還ってみました。
なので、第一回と似たジャンルで、同じメイン素材を違う手法で表現してみました。
■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。
13歳ぐらいの女の子が緊張しながら自己紹介しているような雰囲気を大切にしました。
敬語どころか丁寧語すらあやしい。
でも、一生懸命に、できるだけ丁寧に話しているような文体にするのが苦労しました。
漢字変換率は視点人物によるので、普段なら開くところを変換したり、カタカナに変換したりしています。
主人公のアスが調子良く、自分の住んでいる世界を語っていく前半。
話が展開していくほど「あれ?」という疑問が増えていく後半。
上記のような構造なので、読者さんがアスを嫌いにならないように、とても気をつけました。
一人称の小説で主人公がイヤな奴だと読みづらいですし、展開的に最後まで読みきってもらえないかなぁと不安になったので。
個人的最大の苦労した点!
winのメモ帳で書いていたのですが「右端で折り返す」を入れておかないと、横スクロールがとんでもないことになる!
段落のある作品を書くのは、いまだに苦手です。
一文一改行が大好きなラノベ体質です。
■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。
削った場所は、特にはないです。
説明不足の感じられる場所は、そのままにしてやってください。
視点人物であるアスにとって重要ではない箇所なのです。
■その作品の続編または長編化のご予定は?
これはこれだけで完結している世界なので、いじる予定はないです。
とは言うものの、フォローページがあります。
目を通していただけると嬉しいです。
関連ページ1 「取り扱い説明書」
http://www.geocities.jp/sorano500nosuzu/secret-sora04_manual.html
関連ページ2 ※PG‐12「16歳。4月1日のメモ」
http://www.geocities.jp/sorano500nosuzu/secret-sora04_0401.html
■その作品で気に入っている箇所はどこですか?
「歩けなくって良かったぁ」とか言っちゃうビンガ。
第一回からのテーマを差しこんでみました。
作中に「花」「星」「空」が入っているのはそんな事情です。
■推理期間中、褒められた点は?
素敵企画で感想がいっぱーい♪ 嬉しいです。
褒められたって思うところを抜き書きしてきました!
>かわいい。
>出てくるキャラクタがすごく魅力的。
>アスの話しかたや、周囲のものの認識のしかたとか好きです。
>それだけにどんなふうにも読めて、それがちょっと怖かったです。
>アスと明日、やニンゲンの特別性など、一つ一つのキータームが素敵で胸に響きますし、主人公や周りの存在にほんわかしました。面白かった!
>するすると読めました。
>読者の想像の余地があっていいと思いました。
>ああこういう世界観好き。
>世界観がとても可愛らしい。
>異世界の話だけど、説明が丁寧なのでわりとすんなり話に入り込めました。
>一人称なんだけれども、時々敬語が混ざったりしているのが可愛いな、と。
>SFは苦手なものが多いのですけど、これはすんなり読めました。
>タイトルからして凄いです。
>13歳の少女の語り口が、本当に子ども子どもしているんですよね。
>世界観がしっかり描写されてますねー。短編とは思えないほど、独特な【ホーム】の世界観、そこに住むニンゲンの特殊な思考が伝わってきて、思わず唸ってしまいました。
>何をテーマにした文章なのかによって、読み方が変わってくる作品なんじゃないかなーっと、思ってしまいました。
>童話のような書き方をしながら、世界設定はものすごく緻密なSFってあたりが、作者の技量を感じさせます。
>世界設定、説明の仕方、キャラクターの性格付け、その他色々と細々とした小道具。全部好きです!
>ニンゲンは一人でなくてはならないという社会が興味深いです。
>アスの考えとか、台詞が可愛いです。
>13歳の一人称として全然無理のない文体。
>全体に鏤められた言葉がどれも素敵で、脱帽です。
>こういう設定自体がすでに面白かったです。
>そしてホームに一人ぼっちのアス、の文が違和感ないけど奇妙さを醸し出しているなあと思いました。お見事です。
>アスが可愛い。
>SFらしい独特の設定がたくさんあったけれど、込み入っている訳ではないので読みやすかったです。
>あと、何と言ってもタイトルが秀逸。
主人公・アス。ビンガなどキャラクターと文体が“可愛い”。
“世界設定”がいい。
タイトルが“変わっている”。
“読みやすい”。
ってところでしょうか。
一部を除けば、課題は平均点以上でクリアできたみたいですね!
■推理されてみて、いかがでしたか?
>また、答えが分かってしまうような発言もしないで下さい。
諸注意のこの一文がプレッシャーなぐらい、バレバレな発言を『意気込みテンプレート』でやってしまいまして。
>■好きな作家さん&作品を教えてください。
この質問に、うっかり“新井素子『グリーン・レクイエム』”って書いちゃって。
『扉を開けて』じゃなかった分だけマシなぐらいに勢いです。
間違いなく好きな作家さんで、大好きな作品なんですが!
期間中は、これ以上、不用意な発言をしないようにと……、ドキドキしていました!
■あなたの作品だと推理された作品はありましたか?
A04 クロランドの流れ矢
A05 狼は邪心を知る
中華風FTを書いていたから、これぐらい書けるだろう! って、判断ですね。
こんな緻密な世界観と繊細な文章は書けませんって。
二作品とも素敵なので、間違われたのが光栄です!
■あなたの作品が他の方の作品だと推理された作者さんはいましたか?
虹屋よしゆきさん
歩く猫さん
永坂暖日さん
■推理してみて、いかがでしたか?
■あなたの正解率、どのくらいでしたか?
■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?
ここは言い訳して良いスペースに違いない! ってことで、言い訳タイム!!
タイトルが記号だった理由。
私、何度も言うように「タイトルを決めるのが下手」なんです。
苦手で苦手で、できたら避けたいモノなんです!
第一回は『花』でした。
あまりにそのままで、知人から顰蹙を……。
第三回は『放浪の詩人ルー・ルーファスが受け取った三通の手紙』でした。
作中でセリフが一つもないキャラクターがタイトルにいる! ってことで受けが悪かったです。
で、学習しました。
「主人公の名前をタイトルにすればいいんだ! これで誰も文句を言わないに違いない!
あ、でも……『アス』じゃ、そっけない? 4画しかないし。……捻らないといけないかなぁ。
うーん……。あ、▲▲は? えーっとネットで検索〜♪
これは■にして、これは□にすれば……『□□■□□ □□□■□』だ!
完璧!
あ、でも、日本語じゃないタイトルはマズイかな? 一応、訊いておこう。
ダメって言われたらカタカナで良いかなぁ〜♪」
タイトルが決まって上機嫌で、いざ推理期間!
“後悔、先に立たず”でした。
本人「とっても地味で無難なタイトル」をつけたつもりだったんですよ!
知人から総ツッコミされ、探偵さんからもツッコミを入れられて、涙目でした。
自分の真上にA01という最長タイトルが鎮座していて、Fブロックには☆マークの入ったタイトルがあって、「自分の発想って貧困だな。もっと磨かないと!」って……思っていました。マジです。
ジャンルはSF風FTでもないんだ……。
『ゴドーを待ちながら』を知ってから、別役実の脚本を読んでから、“不条理劇”を歪めて、撓めて、バラして、小説にしてみたいな。
という悪趣味なことをうつらうつらと数年単位で考えていまして、それが結実した結果でした。
騙し絵というか、メタっぽいことをやってみたかったんです。
「SFとして読めないこともない」程度の作品なので「SF」と言われるたびに、ちっぽけな良心がチクチクと痛みました。
「SF」みたいなんだけど「SF」していないところも“不条理”なのです。
もちろん、この作品を「SF」や「SF風FT」として読むことが間違いというわけではありません。
読み手の性別・年代・環境で、意見がバラける! 素直にラノベとして読んでもOK! 深読みもドンと来い! が、狙いだったので。
返す返す筆力不足が悔やまれます。
■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。
どの作品も魅力的だったんですが、1ブロック2作品ずつ挙げさせていただきます。
詳しい感想はブロックごとの感想へ、どうぞ!
A12 もんどう 注
換骨奪胎。『孫子』良いですよね!
B07 俺は不良
あたたかさを感じる文体と題材。
B11 本とキム子とスイカバー
ささやかな復讐と小学生らしい意地の張り方が素敵。
C05 sai−ai
独特な空気と登場人物が魅力。
C09 この道の終わり 注
初めから終わりが見えているのに、書ききった筆力!
D03 ナキオニ
自然体な文体と余韻の残るテーマが素敵。
D07 坂道の効果に関する最新知見 〜女性研究者を対象として〜
萌えた!
E04 地球全周1/40000000と少しの世界 注
モチーフが素晴らしい! 落とし方が上手い!
E08 人生に乾杯!
ツボでした!
F04 境界線上の魔王
キャラクターの設定と世界観に味があって好きです。
F09 シーキング☆ザ・プリンセス
萌えた!
G05 素晴らしきベタな日
笑いました! 面白かったです!
G07 父へ
瑞々しい文体と父への思慕が素晴らしい。
*1:主人公・リリーの知人